こんにちは〜、ぞのちゃんです。
3〜4年前までのわたしはお掃除が苦手だったので、
「この汚れは何だろう?」
「この洗剤で落ちるかな?え?なんで落ちないの???」
って困ることが多かったんです。
で、落ちないから心が折れて放置しちゃう。
昔のわたしは後悔ばかりしていました。
今は、お掃除の会社で働くようになって、かなりお掃除の知識も身についてきたので、昔の自分にめちゃくちゃアドバイスできます。
一つの洗剤でどんな汚れも落とせると思って失敗ばかりしていた自分に、
【汚れには種類があって、洗剤との相性が良くないと落とせない】ってことを教えてあげたいです。
汚れの種類と汚れに合った洗剤
家の中でよく見かける汚れといったら、【油汚れ】【コゲ】【水垢】【カビ】【便器の黄ばみ・黒ずみ】といったかんじでしょうか。
結論から言うと
・【油汚れ】は【アルカリ性の洗剤】
・【コゲ】は【研磨剤入りの洗剤】
・【水垢】は【酸性の洗剤】もしくは【研磨剤入りの洗剤】
・【カビ】は【塩素系カビ取り剤】
・【便器の黄ばみ・黒ずみ】は【研磨】
でお掃除すると、汚れは落としやすくなります。
汚れの性質と洗剤の相性が合っていないと、汚れは完全には落とせないので洗剤を選ぶときはその辺を意識してみると効果的なお掃除に繋がると思います。
【アルカリ性の洗剤】
お値段も手頃で手に入りやすく、環境に優しいナチュラルクリーニングでよく聞く洗剤の中で【アルカリ性の洗剤】といったら、【重曹】とか【セスキ炭酸ソーダ】とか、最近では【アルカリ電解水】もよく耳にすると思います。
100均でも購入できますよね。
油汚れを落とす効果は、
重曹(pH8.4)<セスキ炭酸ソーダ(pH9.8)<アルカリ電解水(pH12.5〜13.1)
といった感じで、
重曹は軽めの油汚れに効果的で、重曹で落とせなかった油汚れはセスキ炭酸ソーダで落とせたりします。
アルカリ電解水はけっこうギトギトな油汚れにも効果的で、除菌・消臭効果もあります。
ちなみに、pH値が高いと洗浄力も強く、ガンコな油汚れ、皮脂汚れに強いです。
【重曹】は水に溶けにくいですが、ペースト状にしやすく研磨にも使えるというメリットがあります。
【セスキ炭酸ソーダ】は水に溶けやすいので、ペースト状にはしづらく、スプレー液を作るのに向いています。
水に溶かす洗剤はちょっと手間がかかったり、水に溶けきる量で作らないと後から溶けきれなかった洗剤が白く結晶のように出てきてしまうので、その辺がなんだか面倒だったりします。
【アルカリ電解水】は水を特殊な製法で電気分解したもので、汚れに反応したら元の水に戻る性質があるので、安心して使えます。
元々が水のような液体でそのまま原液でも使えるし、軽い汚れになら水で10〜20倍に薄く希釈して使うことができます。
pH値も高く、除菌・消臭効果もあるって言うところが、また便利です。
【研磨剤入りの洗剤】
【研磨剤入りの洗剤】といったら、クレンザーをよく思い出すと思います。
クレンザーといったら、一般的に界面活性剤に研磨剤を加えたもので、粉末タイプとクリームタイプがあります。
クリームタイプの方が粒子が細かいので傷がつきにくいと思います。
なので、IHコンロやガスコンロにつく【コゲ】は研磨剤入りの洗剤か、重曹をペースト状にして研磨して落とすと手っ取り早いです。
ただ、研磨剤入りの洗剤は力を入れすぎると素材にキズが入ってしまうことがあるので、一度で落とそうとはせずに何度か繰り返しこすって落としてみてください。
【酸性の洗剤】
お値段も手頃で手に入りやすく、環境に優しいナチュラルクリーニングでよく聞く洗剤の中でも、酸性の洗剤といったら【クエン酸】だと思います。
キッチンやお風呂といった水回りの水垢、トイレの便器の黄ばみや黒ずみには【クエン酸】が効果的です。
【クエン酸】の洗浄力はそこまで高くないので、軽い水垢や便器の黄ばみなら良いんですけど、ひどい水垢や便器の黄ばみだと、結局は研磨剤入りの洗剤を使うことになることが多いと思います。
【塩素系カビ取り剤】
カビは結構しぶとく厄介なので、【塩素系カビ取り剤】が手っ取り早くて良いと思います。
カビは重曹と酢で落とす方法や、漂白剤ペーストで落とす方法などありますが、【塩素系カビ取り剤】を使えば、ほぼ一発で落とせると思います。
カビはなかなか落とすのが大変だと思いますけど、【塩素系カビ取り剤】はホームセンターなどでも購入できるので、なかなか落とせないな〜って人は挑戦してみてください。
キッチンの汚れと、汚れ落としに効果的な洗剤
美味しい料理が作られるキッチンでは
・IHコンロやガスコンロや換気扇などに飛び散る【油汚れ】
・油汚れが熱せられて固まってしまった【コゲ】
・蛇口、シンク内についてしまう【水垢】
といった汚れが目立つと思います。
料理しなければ汚れはつかないけど、家族を喜ばせたり家族の健康を思うと、料理しない訳にもいきませんよね。
・【油汚れ】は【アルカリ性の洗剤】で、
・【コゲ】は【研磨剤入りの洗剤】で、
・【水垢】は【酸性の洗剤】もしくは【研磨剤入りの洗剤】
を選んでお掃除してみてください。
浴室の汚れと、汚れ落としに効果的な洗剤
浴室だと
・蛇口や鏡についた【水垢】
・床や天井、浴槽のつなぎめの【カビ】
・壁に飛び散った【石鹸カス】
といった汚れが目立つと思います。
・【水垢】は【酸性の洗剤】で落とすか【研磨剤入りの洗剤】で
(もう一度言いますけど、研磨剤入りの洗剤は力を入れすぎるとキズが入ってしまうことがあるので、一度で落とそうとはせずに何度か繰り返し擦って落としてみてください。)
・【カビ】は【塩素系カビ取り剤】で
・【石鹸カス】は【酸性の洗剤】
を選んでお掃除してみてください。
トイレの便器の汚れと、汚れ落としに効果的な洗剤
便器だと
こびりついた【尿石】【黄ばみ】【黒ずみ】
といった汚れが気になりますよね。
トイレは臭いも気になりますが、尿石や黄ばみをしっかり取っておけばトイレの臭いの悩みは大抵解消できると思います。
トイレの便器内は、酸性に近い状態にしておけば尿石は付着しにくいので、日常的なお掃除には有機酸(非塩酸)配合の弱酸性の洗剤を使ったお掃除がオススメです!
強い酸性洗剤でお掃除しつづけると、素材を傷めたり、浄化槽のバクテリアを殺してしまうことになり、浄化槽からの臭い上にあがってきたりもするので、強すぎる酸性洗剤はオススメしません。
そして、いつもお掃除しているのに付着してしまった【尿石】【黄ばみ】【黒ずみ】は研磨して落とす方法が良いです。
陶器の便器に付いてしまった【尿石】【黄ばみ】【黒ずみ】といった汚れはうちで取り扱っている【水垢落としスティック】で研磨して落とす方法がめっちゃかんたんでオススメです!
こんなひどい黄ばみが・・・
見違えるほどピカピカになります。
しかし、忘れないでほしいのが【陶器】の便器ならってことです。
Panasonicの全自動おそうじトイレ「アラウーノ」ってありますけど、あれは素材が陶器ではなく【有機ガラス系】なので、一般的な陶器の便器のお掃除方法と同じようにやっていては、逆にキズを入れてしまったり劣化を早めることになったりします。
②アルコールを含む洗剤などで表面を拭かない
③研磨剤が入っているトイレブラシは使用しない
④酸性洗剤や柑橘系の香りのある洗剤・重曹・トイレ掃除用ペーパー(花王(株)製トイレクイックルは使用可能)は使用しない
お掃除機能がついていたとしても、汚れてくるし、お掃除は必要です。
トイレは1日に何度も使うだけあって、汚れやすいです。
なので、便器内はこまめにお掃除した方が良いです。
洗剤の【液性】を理解すれば汚れは落としやすくなる
これまで様々な汚れや洗剤についてお伝えしてきましたけど、場所によって汚れの付き方は違うし、汚れの種類によっても洗剤を使い分けると汚れは落としやすくなります。
洗剤には商品の説明書きがありますが、その中でも【液性】っていうところを意識してみてみると、汚れをちゃんと落とせるのかがわかってきます。
こういう表が洗剤の裏に書かれているのを見たことありませんか?
酸性だとか、中性だとか、アルカリ性だとか、弱酸性だとか、弱アルカリ性だとか書かれています。
世の中には様々な洗剤が溢れているけど、落としたい汚れの性質にあった液性の洗剤なのかをしっかり確認して、その洗剤の使用方法や注意すべきポイントをしっかり守れば、汚れはほぼお望み通り落とせると思います。
あと、これは絶対に気をつけてほしい!ってポイントがあります!
塩素系や酸性の洗剤で【まぜるな危険】といった文字を目にすることもあると思うんですけど、
塩素系の洗剤と酸性の洗剤を一緒に使うと有害な塩素ガスが発生して危険なので、絶対に一緒に使用しないでください!
実は、清掃業界でも清掃の知識がなく初心者の人が危険な目にあっていることもあるんです。
お掃除が苦手なわたしでも危険なことは前々から知ってはいたけど、知らない人はまだまだいると思います。
基本、まぜると危険な洗剤には大きめに【まぜるな危険】と書かれています。
容器を移し替えちゃったときなど、うっかり忘れて混ぜ合わせてしまうことがあるかもしれないので、基本移し替えないのが良いかな〜って思います。
過去のわたしは、汚れに合った洗剤を見極めることもできていなかったので、効果のない洗剤で時間を無駄にしちゃっていました。
でも、汚れに合った洗剤がわかってからは、だいぶお掃除にかかる時間を短縮でき、失敗もなくなり、お掃除がラクになりました。
わたしの経験が、お掃除に悩む人の参考になれば嬉しいです。