こんにちは、ぞのちゃんです。
毎年のように、全国のどこかで洪水や豪雨などの水害に遭われてしまう方がいらっしゃいます。
水が床上にまで上がってきたら家屋に被害が及び、しばらくは不自由な暮らしが続いてしまいます。
「まさか、こんなことになるなんて・・・」
想像以上の水害で、多くの家具や電化製品が使えなくなったり、畳や床の張り替えをしなくちゃいけなくなったりもするし、
浸水したときの水って下水や生活排水だったりするので、雑菌がうじゃうじゃで感染症の心配があったり、なかなか臭いも消えずにストレスだと思います。
この記事では、
- 浸水したときの掃除の仕方がわからない
- 臭いが取れずに苦痛
- 雑菌の影響で感染症にならないか心配
- 災害に遭ったときの保険はどうなっているの?
- 支援を受けるにはどうしたらいいの?
などの疑問や悩みを解決していきます。
水害に遭ったら辛いし、元の暮らしに戻るにはなかなか大変だったりしますが、より早く元の暮らしに戻れるようにこの記事があなたの役に立つと幸いです。
浸水した時にやるべきこと
被害状況を写真に撮る
被害があった場合は、被害の状況を写真に撮っておくと、後々市町村から罹災(りさい)証明を取得するときや、保険金の請求にも役立ちます。
写真はできるだけ家の外を四方向から撮り、室内の被害状況も浸水の深さがわかるようにメジャーで深さを表しながら写真を撮るとより被害状況を伝えやすくなります。
また、床下浸水の場合は、フローリングだったら床下収納などの部分を外せば確認できるようになります。
畳がある部屋でも、ちょっと大変ですけど畳をバールやドライバーなどで持ち上げると確認できるようになります。
施工会社・大家・保険会社に連絡
家がどれほど浸水したのかを、施工会社や大家に被害状況を伝えてください。
また、火災保険や共済に加入している場合は、担当者にも連絡し被害状況を伝えてください。
火災保険の水災補償では、台風や暴風雨、豪雨等による洪水・土砂崩れ・高潮などの水による災害が原因で建物や家財が所定の損害を受けたときに補償が受けられ、床下浸水・床上浸水といった水害にも保険が適用される場合があります。
火災保険では保険の対象を「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財」の3つの中から選びますが、保険の対象の選択の仕方によって、水災に遭ったときに補償される損害が違ってきます。
保険の対象を「建物と家財」とした場合は、建物と家財の両方が補償されます。
保険によってだいぶ暮らしは救われます。
施工会社や大家、特に保険会社には必ず連絡をするようにしてみてください。
罹災(りさい)証明書の申請
罹災証明書とは、災害の被害に遭った場合に申請することで家屋の被害状況の調査を行い、その被害状況に応じて「床下浸水」「床上浸水」「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部損壊」などを認定し、証明するものです。
様々な支援制度があるし、保険を請求する際にも罹災証明書が必要になることが多いので、被害を受けたら早めに申請しておいた方が良いです。
罹災証明書の申請に必要なものは、「罹災証明交付申請書」「被害状況を確認できる写真」「身分証明書」です。
「罹災証明交付申請書」は市区町村の担当部署に置いてあるし、ホームページからダウンロードできる場合もあります。
市区町村によって書式が異なるので、申請する市区町村のホームページで確認してみると良いです。
被害を受けてしまうと何かと大変ですが、早く支援を受けられるようになるためにも早めに申請してみてください。
浸水したときの掃除で確認すること
感染症やケガから身を守る服装
浸水した家の掃除は、健康を守り、ケガをしないような身を守る服装でするようにしてください。
なぜなら、浸水した時の水は下水だったり生活排水だったりするので雑菌が多く含まれているからです。
また、様々なゴミ(クギ、ガラス、流木など)が水中に混ざっているので気づかないうちにケガをしてしまう恐れもあります。
感染症やケガから身を守るためにも、しっかりと防塵マスク・厚めのゴム手袋・長靴を着用するようにしてください。
コンタクトレンズを使用している場合は、ゴーグルも着用した方が良いです。
服装は肌を露出させないような服装(長袖、長ズボン)が良いです。
ケガをしてしまったときに傷口から雑菌が入り込んでしまったり感染症にかかってしまうのを防ぐためにも、安全に作業ができる服装でするようにしてみてください。
熱中症に注意
作業中は通気性の悪い服装での作業になるので、大量の汗をかき熱中症になってしまうことも考えられます。
水分や塩分を十分に取り、休憩もしっかりと取りながら作業してください。
窓やドアを開けて乾燥
水害に遭ってしばらく自宅に戻れずにいると、室内にカビが発生してしまっていることもあり得ます。
窓やドアを開け、常に換気をしながら掃除するようにしてください。
掃除が終わったあとは手洗い、うがい、消毒
衛生状況が悪い中での作業なので、作業終了後はしっかりと手洗い、うがい、手指の消毒をしてください。
また、床上浸水で家具などの消毒に使う次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性なので、手指の消毒に使用するのは危険です。
くれぐれも手指の消毒に間違って使わないようにしてください。
また、作業中に着ていた服は、汚れていない服と一緒に洗濯せずに区別して洗濯するようにしてください。
床下浸水の掃除の手順
床下浸水の掃除にあると便利なものはコチラです。
- バケツ
- スコップ
- ちりとり
- ほうき
- 水中汚水ポンプ(あればかなり便利)
- タオル
- 扇風機
次に、床下浸水したときの掃除の手順を紹介していきます。
排水をする
床下浸水の場合、泥や汚水などが混ざった汚れた水によって床下の配管や断熱材などがサビやカビで痛んでしまいやすいです。
なので、できるだけ早く排水する必要があります。
水量が少なければ、バケツで汲み取って排水してください。
水量が多い場合は、土木・建築現場の排水などにも使われているパワフルな水中汚水ポンプを使ってみると便利で早いです。
また、床板や畳を外してから作業した方が床下が見えやすく効率も良くなるでしょうけど、床板を外すのは大変だし元に戻すのも大変です。
床板を外すときは、業者へ依頼することも検討してみると良いと思います。
泥は臭いニオイの元になってしまうので、しっかりと取り除くことが大切です。
ちりとり、ほうき、スコップを使って隅々まで取り除いてください。
ある程度泥を取り除いたら、水で洗い流し排水を繰り返します。
重労働で大変ですが、臭いニオイを含んだ泥や汚れがしっかり取れるまで繰り返しです。
泥や汚れがなくなったら、最後はタオルなどで水分を拭き取ります。
乾燥させる
排水が終わったら、全てを十分に乾燥させます。
タオルなどで水分を拭き取っただけでは乾燥は不十分です。
乾燥が不十分だと、カビが発生しやすくなったり、ニオイの原因にもなります。
梅雨や台風の時期だと湿度が余計に高かったりするので、乾燥させるのに1週間ぐらいかかってしまうこともあります。
解決策としては、扇風機を使って空気を循環させるようにすると早く乾燥させられるようになります。
排水してきれいにした後は、とことん乾燥させることが大切です。
場合によっては消毒する
床下の消毒は必ずしもやらなければならない訳でもないように思います。
床下浸水した水の中には下水や汚水が含まれているので、不安になってしまう気持ちもわかりますが、そこまで気にすることもないです。
泥を隅々まで汲み取り、水で十分に洗い流し、臭いニオイがなくなるまで掃除して乾燥までさせれば十分です。
もし、消毒までしたい場合は、消石灰を使った消毒がオススメです。
粉末のまま、1㎡あたり1kgを目安に散布します。
しかし、消石灰は扱い方が難しく、肌や目にダメージを与えてしまうこともあるので、使用には十分な注意が必要です。
なので、床下の消毒までしたい場合は、専門の業者に依頼してみた方が無難かと思います。
床上浸水の掃除の手順
床上浸水の掃除にあると便利なものはコチラです。
- タオル
- バケツ
- 消毒液(消毒用アルコール、10%塩化ベンザルコニウム、次亜塩素酸ナトリウム、もしくは次亜塩素酸水)
床上浸水も床下浸水と同じように、まずは汚れを洗浄除去し、乾燥させる必要があります。
その後、消毒です。
汚れているところを消毒しようとしても効果はありません。
なので、まずは洗浄し、しっかり汚れを落とすことからはじめていきます。
不要なものの片付け
水が引いた後、まずは濡れた畳や使えそうにないもの、家の中の不要な物を片付けます。
浸水被害が出た時、市町村のゴミ捨てのルールがいつもとは異なってくることがあります。
正しい情報を得られるように、ラジオで情報収集できるようにしておくと良いです。
汚れを洗い流し、拭き取る
不要なものを移動させた後は、
家具や床、壁などは、水で十分に洗い流すか、雑巾で水拭きします。
食器類や調理器具などは、水洗いしてしっかりと汚れを洗い流します。
食器棚や冷蔵庫などは、雑巾で汚れを拭き取ります。
水を使って掃除しにくい家電類は無理に水で洗い流さずに何度か汚れを拭き取る感じで良いです。
すべて汚れを洗い流したり拭き取った後は、十分に乾燥させます。
その後、消毒です。
消毒する
消毒する際にはいくつかの注意点があります。
まずは注意点からお伝えしておきます。
- きれいに掃除した後に消毒する
- 消毒したいものに適した消毒液を使用する
- 食品を扱う場所や子供が遊ぶ場所などはより十分な消毒をする
- ゴム手袋、マスク、ゴーグルを着用し安全を守る
- ドアや窓を開け、常に十分な換気をする
- 消毒液を希釈する場合は、肌に付かないように気をつける
- 体に異常を感じたら、すぐに医療機関で受診する
消毒は健康を守るためにも大切なことですが、消毒液を希釈する際には適切な濃度で使用することが大切です。
希釈せずにそのまま使用。(70%以上のアルコール濃度のものを選ぶ)
使用方法は、きれいに洗浄した後に、アルコールを含ませた雑巾で拭いて消毒。
引火性があるので、火の近くでは使用しないこと。
ハイターやブリーチなど。
●食器類、流し台、浴槽などの消毒には0.02%に希釈したものを使用する
・ペットボトルのキャップ1杯(原液5ml)を水1Lに希釈する
・製品のキャップ1杯(原液25ml)を水6Lに希釈する
【使用方法】
食器用洗剤と水で洗浄した後に、希釈した消毒液に5分間漬けるか、消毒液を含ませたタオルで拭き、その後水で洗い流すか水拭きする。最後はよく乾燥させる。
●壁や床、家具などの消毒には0.1%に希釈したものを使用する
・ペットボトルのキャップ2杯(原液10ml)を水500mlに希釈する
・製品のキャップ1杯(原液25ml)を水1Lに希釈する
【使用方法】
汚れを洗い流すかタオルで水拭きしてからよく乾燥させ、濃度を調整した消毒液を含ませたタオルで拭いて乾燥させる。金属面や木面など色褪せが気になる場合は二度拭きする。
※色褪せや脱色、腐食の恐れがある場合は、使用せずに塩化ベンザルコニウムを使用する。
0.1%に希釈したものを使用する。
ペットボトルのキャップ1杯(原液5ml)を水500mlに希釈する。
汚れを洗い流すかタオルで水拭きしてからよく乾燥させる。濃度を調整した消毒液を含ませたタオルで拭いて乾燥させる。
これらを希釈する際は、バケツを使って希釈するようにしてください。
ペットボトルで希釈を完了させてしまうと、間違ってペットボトルの中の消毒液を飲んでしまう事故が起こってしまうかもしれません。
また、食器類の消毒は「熱湯消毒」も効果的です。
汚れを洗い流した後に、80度の熱水に10分間漬ける消毒方法です。
断水時の対処方法
水害に遭った場合、断水になってしまうこともあり、水を思うように使えないことも多々あります。
そんなときは、水を大量に使わずに除菌できる「次亜塩素酸水」を使った方法がオススメです。
次亜塩素酸水の中でも、微酸性次亜塩素酸水はpH5〜6.5なので肌に優しく水のように安心して使用できるし、次亜塩素酸ナトリウム等と同等以上の殺菌効果が得られると厚生労働省にも検証されています。
次亜塩素酸ナトリウムは希釈せずに使用するのは危険なため、かなりの水量で希釈してから使用することになります。
しかし、微酸性次亜塩素酸水なら有効塩素濃度がそれほど高くなくても次亜塩素酸の含有量が98%もあるので、細菌、カビ菌、ウイルス、芽胞菌などにすばやく効果を発揮します。
災害時に断水で水が手に入りにくい時でも、微酸性次亜塩素酸水はとても使用しやすいです。
また、微酸性次亜塩素酸水はアルコールでは効果を期待できないノロウイルスに対しても殺菌力が発揮するので、災害時に起こり得る食中毒対策にも効果的です。
次亜塩素酸ナトリウムや10%塩化ベンザルコニウムは希釈が必要で、濃度が高すぎると皮膚を傷めてしまう恐れもあるし、十分な殺菌効果も得られません。
そういった危険から身を守るためにも、次亜塩素酸水を、中でも微酸性次亜塩素酸水を使った除菌をオススメします。
使い方は、汚れをしっかり落とした後に、微酸性次亜塩素酸水を吹きかけて除菌したり、微酸性次亜塩素酸水を含ませたタオルなどで拭いて乾燥させるだけです。
災害時の除菌には、微酸性次亜塩素酸水がかなり有効です。
微酸性次亜塩素酸水(微酸性電解水)「除菌ジアカインド」の詳しい説明はこちらをご覧ください。
まとめ
わたしも小さい頃、水害に遭い、断水になって不便な暮らしがしばらく続く中、浸水した家屋の掃除のお手伝いなどしました。
床下浸水や床上浸水で被害に遭ってしまうと、掃除は大変だし元の暮らしに戻るまで時間がかかってしまい苦労ばかりだと思います。
健康的に安心できる元の暮らしに早く戻れるように、この記事をお役立ていただけると幸いです。
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